トップの写真のプレイルームでは,木製の玩具や作り付けの棚がデザインされています。このようにこども達が遊ぶ空間に木質系やファブリックの素材を活用することで,穏やか環境を演出することができます.                             

 

                       (富山大学附属病院)

 柔らかさやあたたかさを感じるには色味も重要で,一般に,パステルカラーやナチュラルカラーと呼ばれている,明るい,すこし渋めの色調が落ち着きと柔らかさを醸し出します.
他に,間接照明や,白熱球(暖色系の色味の光の電球)を使った照明も穏やかな環境を演出します(<12.光の体験>を参照)。

                        (足利赤十字病院)

 病室のベッド周り空間でも,壁やシーツ,カーテン,照明の色味や家具等の材質などで,穏やかな雰囲気をつくることができます。

こちらの病室では,木質系の素材や明るい色遣いなどで,こどもの療養環境らしい雰囲気が演出されています。


 

情緒の安定
1.アプローチの期待感
2.気持ちの切り替え空間
3.気分転換ができる
4.小さな居場所
5.生活やくつろぎの雰囲気
6.治療・検査時の心的負担の軽減
豊かな感性
7.「触」覚のある環境
8.遊びのなかの触覚
9.全身で感じる遊び
10.においの体験
11.風と気づき
12.光の体験
13.日常的に美に触れる
豊かな心情
14.「演じ」て理解する
15.表現する−音楽
16.表現する−絵画,造形

 病棟で生活するこどもたちにとって,家庭の延長にある穏やかな環境のなかで,こどもたちが自然体にすごすために重要なことです.こうしたことは,こども達の情緒の安定につながります.また生活内に安心した空間があることは,こどもたちの安心感を与え,治療に対しての恐怖心を軽減させることもできます.
穏やかな環境の演出には,やわらかさや,あたたかさを感じられる設えが有効です.具体的には,木質系やファブリック(布系)の素材を採り入れた環境づくりが挙げられます。

自然と生命への
畏敬と愛情
 
20.自然に親しむ
21.季節を感じ,楽しむ
22.命を感じ,親しむ
創造性の芽生え
14.「演じ」て理解する
15.表現する−音楽
16.表現する−絵画,造形
17.物語が編み込まれた環境
18.遊び込める仕掛け
19.見立てを誘う環境
豊かな言葉
36.文字や数字がある環境
37.知識や物語の泉に触れる
38.読み聞かせの演出
39.ショウ&テルの機会
思考力
31.伝統文化を遊ぶ
32.自国の文化を知り,親しむ
33.多様性を体感する
34.電子メディアとの適切な距離感
35.「不思議」,科学の目の芽生え
自主性・主体性・意欲
51.「基地」空間
52.アフォーダンスの演出
53.遊びの可視化
54.遊びの保存
55.片付けのための工夫
56.遊びの場の保障
57.集中して遊べる空間
58.プレパレーション
自立と自律
23.時間の可視化
24.日課の可視化
25.音で場面や行為を知る
26.流れをデザインする
27.「自分で」を支える
28.着脱の自立への配慮
29.排泄の自立への配慮
30.身近な手洗い場
 
関わる
喜んで話したり
聞いたりする態度
 
39.ショウ&テルの機会
40.仲間の共有
41.保育単位の連携と柔軟性
42.交流の拡がりを誘う空間
43.育ち合いの仕組み
人に対する愛情と信頼感
43.育ち合いの仕組み
47.命の祝福
48.自己の成長の確認
49.生活の振り返りの機会
50.作品の展示
他者大切にする心
協調性
 
44.協働の達成感と喜び
45.集団活動の機会
46.集団のなかでの個の尊重
空間把握と身体の把握
59.拡がりのある空間の体験
60.立体的な空間の体験
61.俯瞰する体験
62.安全と危険の感覚
身体の発達
63.歩行や立ち上がりを誘う設え
64.身体を動かす仕掛け
65.午睡や休憩での配慮
食への興味と関心
66.調理との関わり
67.食べ物を知る
68.食べ物を育てる体験
 
家庭地域との連携
69.地域の文化と伝統に親しむ
70.地域との連携
71.時間の共有
72.情報を伝える仕掛け
73.スタッフとこどもや家族との関係を  つくる仕掛け
74.家族とつくる環境
75.家族と家族の活動の支援
76.家族同士の関係をつくる仕掛け