近年では,多様な出自のこどもたちが一緒に生活する場面が増えてきました。こどものころから,それぞれ多彩な文化や言葉を有する国や地域があり,職業や肌の色,宗教や考え方などもさまざまな人々がいることを体験的に知っていることは,こどもの多様性への感受性や寛容さ,国際性などの土台になります。また,外国籍や多様なルーツのこどもやご家族が疎外感をもたずに,安心して療養に向かうことができる環境づくりも重要です。
お世話遊びのゾーンに置かれたベッドの上で,肌や髪の毛の色が違う人形たちが仲良く並んで,寝ている様子の写真です。
人間は生き物としての本能ゆえに,見たことや聞いたことがない,少ないなど自分(たち)とは違う要素が多いさまざまなモノに対して,興味を覚えることもありますが,同時に違和感や緊張感を持ってしまうこともあります。さまざまな文化があり,さまざまな人がいることを体現した環境は,ここには(世界には)さまざまな人がいることを伝えるメッセージそのものであり,多様なルーツのこどもやご家族を迎え入れる姿勢を示すものです。そして,髪の色や肌の色が違うことは特段気にすることでもない,当たり前のことという感覚を育てていきます。
遊びの環境など以外にも,ゆかりのある国の地理や風土,宗教,食事などを紹介するなどの取り組みも,それぞれの国や地域への興味関心を育て,「知る」ことを通して,受容や愛着の土台をつくります。
保育施設での事例の写真です。この園では,園児のご家庭に協力していただいて,それぞれのお国の代表的な料理をこどもたちに紹介したり,園で料理を出したりといった取り組みをしています。またそうした機会をきっかけにして,お国の立地や文化,風土などを紹介してもいただくそうです。こどもにとっては,当たり前で気づきにくいことですが,自分たちが普段食べているものも,ひとつの文化であることに気づく機会にもなるでしょう。
心 | |
情緒の安定 | |
1.アプローチの期待感 | |
2.気持ちの切り替え空間 | |
3.気分転換ができる | |
4.小さな居場所 | |
5.生活やくつろぎの雰囲気 | |
6.治療・検査時の心的負担の軽減 | |
豊かな感性 | |
7.「触」覚のある環境 | |
8.遊びのなかの触覚 | |
9.全身で感じる遊び | |
10.においの体験 | |
11.風と気づき | |
12.光の体験 | |
13.日常的に美に触れる | |
豊かな心情 | |
14.「演じ」て理解する | |
15.表現する−音楽 | |
16.表現する−絵画,造形 | |
自然と生命への 畏敬と愛情 |
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20.自然に親しむ | |
21.季節を感じ,楽しむ | |
22.命を感じ,親しむ | |
知 | |
創造性の芽生え | |
14.「演じ」て理解する | |
15.表現する−音楽 | |
16.表現する−絵画,造形 | |
17.物語が編み込まれた環境 | |
18.遊び込める仕掛け | |
19.見立てを誘う環境 | |
豊かな言葉 | |
36.文字や数字がある環境 | |
37.知識や物語の泉に触れる | |
38.読み聞かせの演出 | |
39.ショウ&テルの機会 | |
思考力 | |
31.伝統文化を遊ぶ | |
32.自国の文化を知り,親しむ | |
33.多様性を体感する | |
34.電子メディアとの適切な距離感 | |
35.「不思議」,科学の目の芽生え | |
自主性・主体性・意欲 | |
51.「基地」空間 | |
52.アフォーダンスの演出 | |
53.遊びの可視化 | |
54.遊びの保存 | |
55.片付けのための工夫 | |
56.遊びの場の保障 | |
57.集中して遊べる空間 | |
58.プレパレーション | |
自立と自律 | |
23.時間の可視化 | |
24.日課の可視化 | |
25.音で場面や行為を知る | |
26.流れをデザインする | |
27.「自分で」を支える | |
28.着脱の自立への配慮 | |
29.排泄の自立への配慮 | |
30.身近な手洗い場 | |
関わる | |
喜んで話したり 聞いたりする態度 |
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39.ショウ&テルの機会 | |
40.仲間の共有 | |
41.保育単位の連携と柔軟性 | |
42.交流の拡がりを誘う空間 | |
43.育ち合いの仕組み | |
人に対する愛情と信頼感 | |
43.育ち合いの仕組み | |
47.命の祝福 | |
48.自己の成長の確認 | |
49.生活の振り返りの機会 | |
50.作品の展示 | |
他者を大切にする心 協調性 |
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