光の色や強さ,角度などによって,ものの見え方は大きく異なります。また,明るく活発な場所,静謐な場所,穏やかな場所など,光の使い方によって場の雰囲気をつくることができます。
 光の演出によって,こどもたちの情緒を安定させたり,こどもが光の多様性に気づき,感性や創造力を伸ばすことを助けることができます。

 トップの写真は生け花のスペースにスポットライトがあたり,色彩を生き生きと浮かび上がっている様子です。光を当てることで,周囲から浮かび上がって目を引きます。

滞在場所になっているソファの上にペンダントライトが下がっています。ライトを点けると,ソファが他の場所から浮き上がって別の場所ができたようで,こどもと保育者が集団を離れて静かにお話をしたり,こどもと家族が座って時間を過ごしたりと,落ち着いた特別な場所が演出されています。([38.読み聞かせの演出]も参照してください。)

 2つの写真はスヌーズレン室の様子です。スヌーズレン室では,音や光,触覚等の素材を組み合わせることで,五感を刺激してリラックスできるように環境を整えています。特に様々な発行色で鮮やかな光の演出をして,心地よい空間をつくり出しています。小さな集団規模で使用する部屋や大きな集団規模で使用する部屋など,規模に応じた使い分けもされます。

 

 

情緒の安定
1.アプローチの期待感
2.気持ちの切り替え空間
3.気分転換ができる
4.小さな居場所
5.生活やくつろぎの雰囲気
6.治療・検査時の心的負担の軽減
豊かな感性
7.「触」覚のある環境
8.遊びのなかの触覚
9.全身で感じる遊び
10.においの体験
11.風と気づき
12.光の体験
13.日常的に美に触れる
豊かな心情
14.「演じ」て理解する
15.表現する−音楽
16.表現する−絵画,造形
自然と生命への
畏敬と愛情
 
20.自然に親しむ
21.季節を感じ,楽しむ
22.命を感じ,親しむ
創造性の芽生え
14.「演じ」て理解する
15.表現する−音楽
16.表現する−絵画,造形
17.物語が編み込まれた環境
18.遊び込める仕掛け
19.見立てを誘う環境
豊かな言葉
36.文字や数字がある環境
37.知識や物語の泉に触れる
38.読み聞かせの演出
39.ショウ&テルの機会
思考力
31.伝統文化を遊ぶ
32.自国の文化を知り,親しむ
33.多様性を体感する
34.電子メディアとの適切な距離感
35.「不思議」,科学の目の芽生え
自主性・主体性・意欲
51.「基地」空間
52.アフォーダンスの演出
53.遊びの可視化
54.遊びの保存
55.片付けのための工夫
56.遊びの場の保障
57.集中して遊べる空間
58.プレパレーション
自立と自律
23.時間の可視化
24.日課の可視化
25.音で場面や行為を知る
26.流れをデザインする
27.「自分で」を支える
28.着脱の自立への配慮
29.排泄の自立への配慮
30.身近な手洗い場
 
関わる
喜んで話したり
聞いたりする態度
 
39.ショウ&テルの機会
40.仲間の共有
41.保育単位の連携と柔軟性
42.交流の拡がりを誘う空間
43.育ち合いの仕組み
人に対する愛情と信頼感
43.育ち合いの仕組み
47.命の祝福
48.自己の成長の確認
49.生活の振り返りの機会
50.作品の展示
他者大切にする心
協調性
 
44.協働の達成感と喜び
45.集団活動の機会
46.集団のなかでの個の尊重
空間把握と身体の把握
59.拡がりのある空間の体験
60.立体的な空間の体験
61.俯瞰する体験
62.安全と危険の感覚
身体の発達
63.歩行や立ち上がりを誘う設え
64.身体を動かす仕掛け
65.午睡や休憩での配慮
食への興味と関心
66.調理との関わり
67.食べ物を知る
68.食べ物を育てる体験
 
家庭地域との連携
69.地域の文化と伝統に親しむ
70.地域との連携
71.時間の共有
72.情報を伝える仕掛け
73.スタッフとこどもや家族との関係を  つくる仕掛け
74.家族とつくる環境
75.家族と家族の活動の支援
76.家族同士の関係をつくる仕掛け