[4.小さな居場所]や[5.生活やくつろぎの雰囲気],[51.「基地」空間],[57.集中して遊べる空間]などでは,おおむね小さい空間や場所が,こどもたちの安心感や集中力を高めるとご紹介しています。
一方で,こどもたちは大きい空間,(水平方向への)拡がりのある空間に身を置くと,思わず歩いたり、走ってみたくなったり,大きな声を出したくなったりなど,自然に「発散」のモードになります。こどもたちにとっては,集中と発散の機会がともにあることが,心身のバランスの良い発達を促します。入院中の、不安や閉塞感などでふさぎ込みがちな心と身体が解放される環境があることはとても大切でしょう。
今日では,園舎内や,敷地内に拡がりのある空間がない園もあります。園舎内に充分な広さのホールがあればもちろん良いですが,こどもたちが思いっきり「発散」のモードになるためには,必ずしも園舎内である必要はありませんので,園庭や公園などの外部空間を体験させたいものです。
トップの写真は,ある病院の屋上庭園を上から見下ろしたところです。季節の花で彩られており,車いすでもスムーズに通れる仕上げになっています。小さな散歩道もあり,ちょっとした探検気分での散策もできる庭です。
病棟から出て,外の空気を吸えることが,こどもや付添家族だけでなく,スタッフの気分転換の機会にもなっています。
こちらは,あるこども病院の1階の,院内図書館から見える芝生の庭です。図書館からテラスがつながっており,その向こうに庭が続いています。庭の周囲にはアーケードがかかった散策路が設けられていて,庭に落ち着きを与えるとともに,車いすなどでの散歩道になっています。症状などで外に出ることができなくても,このような場所が設けられていて,目に見えることで閉塞感が和らいでいます。
心 | |
情緒の安定 | |
1.アプローチの期待感 | |
2.気持ちの切り替え空間 | |
3.気分転換ができる | |
4.小さな居場所 | |
5.生活やくつろぎの雰囲気 | |
6.治療・検査時の心的負担の軽減 | |
豊かな感性 | |
7.「触」覚のある環境 | |
8.遊びのなかの触覚 | |
9.全身で感じる遊び | |
10.においの体験 | |
11.風と気づき | |
12.光の体験 | |
13.日常的に美に触れる | |
豊かな心情 | |
14.「演じ」て理解する | |
15.表現する−音楽 | |
16.表現する−絵画,造形 | |
自然と生命への 畏敬と愛情 |
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20.自然に親しむ | |
21.季節を感じ,楽しむ | |
22.命を感じ,親しむ | |
知 | |
創造性の芽生え | |
14.「演じ」て理解する | |
15.表現する−音楽 | |
16.表現する−絵画,造形 | |
17.物語が編み込まれた環境 | |
18.遊び込める仕掛け | |
19.見立てを誘う環境 | |
豊かな言葉 | |
36.文字や数字がある環境 | |
37.知識や物語の泉に触れる | |
38.読み聞かせの演出 | |
39.ショウ&テルの機会 | |
思考力 | |
31.伝統文化を遊ぶ | |
32.自国の文化を知り,親しむ | |
33.多様性を体感する | |
34.電子メディアとの適切な距離感 | |
35.「不思議」,科学の目の芽生え | |
自主性・主体性・意欲 | |
51.「基地」空間 | |
52.アフォーダンスの演出 | |
53.遊びの可視化 | |
54.遊びの保存 | |
55.片付けのための工夫 | |
56.遊びの場の保障 | |
57.集中して遊べる空間 | |
58.プレパレーション | |
自立と自律 | |
23.時間の可視化 | |
24.日課の可視化 | |
25.音で場面や行為を知る | |
26.流れをデザインする | |
27.「自分で」を支える | |
28.着脱の自立への配慮 | |
29.排泄の自立への配慮 | |
30.身近な手洗い場 | |
関わる | |
喜んで話したり 聞いたりする態度 |
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39.ショウ&テルの機会 | |
40.仲間の共有 | |
41.保育単位の連携と柔軟性 | |
42.交流の拡がりを誘う空間 | |
43.育ち合いの仕組み | |
人に対する愛情と信頼感 | |
43.育ち合いの仕組み | |
47.命の祝福 | |
48.自己の成長の確認 | |
49.生活の振り返りの機会 | |
50.作品の展示 | |
他者を大切にする心 協調性 |
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