62.全身を使って遊べる幼児の環境

身体全部を使って遊ぶことは,身体の運動の統合を促し,空間や自身の身体を把握する力,認知・判断力,思考力等も育てます。空間や自身の身体を適切に把握することは,自信や情緒の安定にもつながります。

この園では,石垣を登る遊具(仕掛け)と,石垣を登らないとたどり着けない場所に小屋を造っています。「行ってみたい!」「登ってみたい!」という気持ち,また登れたときの達成感や満足感がもてる環境づくりをしていることで,こどもたちが自ら挑戦する環境となっています。身体を動かせるという機能そのものとともに,動かしたくなる/動きたくなるモチベーションを一緒にデザインすることが大切だと言えます。

プール遊びや跳び箱など,手足を統合的に動かす動作を含む遊びを積極的に保育に採り入れている園も多くあります。