35.文字や数字がある環境

文字や数字といった抽象的な記号に日常的に触れることで,数の概念や文字の概念に自然に親しむことができます。

写真では,階段の端に数字が貼ってあり,こどもたちが数を数えながら階段を登るうちに,自然に数字の表現の仕方のルールを覚えていくことができます。色も一定のルール(5つの色が繰り返される)で使われており,繰り返しの秩序や法則性に気付くきっかけになっています。

アルファベットと英単語がデザインされた絨毯を敷いている例です。日本語だけでないたくさんの言葉が世界では話されていることを,単に知識としてではなく感覚として理解することは,国際社会への関心や多様な文化を受容する態度を養うでしょう。

他に,3歳くらいから,平仮名や片仮名,アルファベットや数字の表を保育室や,ご家庭であればお風呂場などに貼るケースもしばしば見られます。文字に触れ,文字を遊びに採り入れるという意味では絵本に加えて,かるたなどのカード遊びやパズルなどの玩具を用いることもできます。かるた遊びなどには,ことばを大切にしたり,ことわざなどで先人の教えを子らに伝えたりといった我が国の文化をこどもたちに伝える意味合いもあるでしょう。