55.遊びの場の保障

こどもたちに遊び内容に応じた「場」を保障することは,[(53)遊びの保存]と同様に,いつでもその遊びに戻れるという安心感を与えます。こうした安心感があることで,遊びを中断して生活の時間をとるなどの活動の移行もスムーズに行うことができます。「明日また遊ぼう」などの,園での生活や遊び,気持ちや人間関係の継続性や,見通しをもつことにもつながります。こうしたことは情緒の安定につながります。また連続する時間や日々のなかに自分の遊びを位置づけられることで,ゆったりとした気分のなかで感性や心情を深めることもできるでしょう。

遊びの場の保障には,[(54)遊びの可視化]などとともに,空間をそれぞれの遊びの内容に即して分割すること(ゾーニング)が有効です。

写真はおもちゃ遊び専用の部屋です。保育室では歩き回ったり走り回ったりするこどもたちがいて座っておもちゃ遊びをするこどもにとっては不安になるこどももいますが,この部屋ではマットを敷いて,座り込んでの落ち着いた遊びの場をつくっており,安心しておもちゃ遊びができます。