38.ショウ&テルの機会
自分の考えや経験を少し改まった場面で人に話す,人の話を聞くという経験は,人と関わる力を育てます。また,仲の良い友達どうしで雑談をするというだけではなく,テーマのあるお話を筋道立てて話すことで,思考力や感性,豊かな言葉が育ちます。
朝の会などで,日常的にショウ&テルの機会をもっている園も多くあります。例えば,「今日の給食の発表」や,「今日のお当番からの,今日の予定」の時間など。これをこども自身がお話することもありますし,保育者/指導員のお話を聞く時間として設定されていることもあります。さらに,小さな劇遊びを採り入れたり,こどもの誕生日ごとにお祝いをする(〜月のお誕生日会,ではなく,こどもの誕生日当日に短いお祝いの会をとる)ことで,週に2〜3回は園全体での集まりとショウ&テルの機会を用意したりといった例があります。
写真の園では,複数のクラス合同での朝の運動の様子です。こどもたちは一人ひとりが主役となり平行棒やはしごを渡ることで,自然と周りの友達や保育者,保護者の声援が飛び交います。こうした活動を設けることで,自分から話すことや意思表示をすることが難しい子でもショウ&テルのような体験ができます。