30.伝統文化を遊ぶ

[31.自国の文化を知り,親しむ]ことはこどもの自己肯定感や,国や郷土への愛着を育てます。身近な生活の範囲でも,国や地域での伝統文化を遊びにとり入れることが,文化へのこどもの興味関心を育てます。ことに近年では,地域によっては親世代が伝統遊びに親しんだ経験が乏しいこともあります。園などでの遊びを通して,こどもから親へ逆に文化の伝承が起こるかもしれません。またこどもができて数十年ぶりにたこ揚げをした,など,子育てやこどもとの遊びは親世代が改めて文化に触れ,味わう機会ともなるでしょう。

 

写真は統合保育に積極的に取り組んでいる保育所の事例ですが,この園では,園庭のグラウンドの中央に,縄を円形に置いたコマ回しのフィールドがある季節にはいつも置かれています。そのフィールドの脇には,コマと紐をしまうための台が置かれています。このフィールドはいつも置かれているので,こどもたちはそれぞれ気が向いたときにコマを手に取って遊びます。その様子が周囲から見え,他のこどももやってきて・・といった遊びの伝播が見られます。