1.登園時の期待感

(宇都宮市子ども発達センター)

園の入口(門)や,園舎への入口(玄関)にいたるアプローチ空間は,こどもと保護者が行き帰りに通ります。アプローチ空間が魅力的だと,こどもたちがわくわくと楽しい気持ちで登園できます。このような魅力的なアプローチ空間は,こどもたちの気持ちが「おうちでの自分」から「園での自分」に切り替わることを助けてくれます。逆に,降園の際には園からおうちへと気持ちをゆっくり切り替えることができ,明日の園での暮らしへの期待をもちながら,帰宅の途につけます。

魅力的なアプローチ空間の要素としては,変化のある景色や植栽,アイキャッチとなるオブジェや建築的要素(壁面,柱,庇,舗装などの形や色彩),水辺(池や小川,ビオトープ),畑,などがあげられます。こうした要素はこどもと保護者の会話のきっかけにもなります。こうした契機は,保護者とこどもが園での生活の一部を共有できる大切な機会となります。

写真の園では,園舎の玄関に鉢植えを置くことで植栽を取り入れています。また壁の一部にアクセントカラーのピンクが用いられており,園での活動への切り替え効果があるのではないでしょうか。