個別ケア

こどもたちは一人ひとり異なる特性や疾患を持ち,発達や知的水準,体格,身体能力に個人差があります。意志伝達の手段として会話が可能なこどももいれば,会話はできなくともサインによって自分の気持ちを伝えるこどももいます。走り回れるこどももいれば,常時臥位のこどももいます。障がいの多様化・重複化が指摘されるなかで,こどもたち一人ひとりへの療育に際しては,個々のこどもに応じた「個別ケア」によって成長・発達を支える重要性が増しています。

写真は障がい者の通所施設の事例ですが,このトイレは寝たきりの人や,排泄に時間がかかる人でもリラックスして気持ち良く排泄の時間を過ごせるように中庭に面して置かれ,大きくとられた窓からは季節の植物が見える空間としています。トイレに対して抵抗感のあるこどもも多いですが,窓から庭の植物などの自然が見えることで落ち着いてトイレに滞在することができます。このように居心地のよいトイレとすることはトイレトレーニングにも効果があります。