こどもたちの自主性や自立と自律を促すため,朝夕の荷物の準備や片付けをこどもたち自身がやるように促している園が多くあります。ご家庭でも,自分でできることが増えるように支援していらっしゃるでしょう。
こどもたちに複数の行動や動作を指示する際には,「一連の行動」として,流れをつくって指示することがこどもたちの理解や記憶を助けます。状況に応じてケースバイケースで,といったランダムな指示ではこどもが戸惑ってしまったり,途中で他のことに気を取られてしまったりといったことがよくあるのはご承知の通りです。
例えば4〜5歳児くらいの保育所での朝の準備の流れを考えてみると,下記のようなものでしょうか。

1) 靴を脱いで,しまって
2) 靴下を脱いで,しまって
3) 帽子や上着を脱いで帽子かけと上着掛けにかけ   て
4) レッスンバッグから手ふきタオルを出して所定   の場所にかけて
5) レッスンバッグから着替えを出して持ち物棚に   しまい
6) レッスンバッグから連絡ノートを出して所定の   場所に置き
7) 最後にレッスンバッグを所定の場所に置く

これだけのことを,ランダムに指示されたら大人だって混乱しそうです。もちろんこれは一例なのでそれぞれの園やご家庭の状況に合わせて,こどもの目線またはこどもをサポートする親の目線に立って,どこで・なにをするかがスムーズに流れていくように家具や収納場所の配置などを工夫すると,こどもが自分のことをやりたい,できると思う気持ちをもてるように支援できます。また実際に,準備がスムーズにできるようになります。
「一連の行動」は,言葉がけやイラスト掲示などによってこどもに明確に伝えるとより効果的です。また保護者や保育者がこの流れを共有して,こどもがいつでも同じ順で整えられるように一貫した指示ができる環境をつくることとさらにこどもが理解し,記憶しやすくなります。もちろん,こどもが充分に慣れて内容に習熟すれば,自分なりの順番で動けるようにもなるでしょう。

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こちらの園では,こどもの目線に「あさのしたく」の流れを掲示しています。流れは空間と連動して,保育室に入って順番に(戻りや行ったり来たりがないように)組み立てられています。動線の混乱がないことは,こどもたちが準備中にぶつかってしまったりなどの事故を防ぐ効果もあります。

他に,午前中の遊びのあと,片付けをして昼食,着替えて歯を磨いて絵本を読んでお昼寝,など生活の流れをあるルールに載せると,こどもが先を見越して動くことができ,自主性の獲得や情緒の安定を支援することができます。

情緒の安定
1.登園時の期待感
2.気持ちの切り替え空間
3.小さな居場所
4.くつろいだ雰囲気
5.延長保育スペースでの配慮
豊かな感性
6.「触」覚のある環境
7.遊びのなかの触覚
8.全身で感じる遊び
9.においの体験
10.風と気づき
11.光の体験
12.日常的に美に触れる
豊かな心情
13.「演じ」て理解する
14.表現する−音楽
15.表現する−絵画,造形
自然と生命への
畏敬と愛情
 
19.自然に親しむ
20.季節を感じ,楽しむ
21.命を感じ,親しむ
 
創造性の芽生え
13.「演じ」て理解する
14.表現する−音楽
15.表現する−絵画,造形
16.物語が編み込まれた環境
17.遊び込める仕掛け
18.見立てを誘う環境
豊かな言葉
35.文字や数字がある環境
36.知識や物語の泉に触れる
37.読み聞かせの演出
38.ショウ&テルの機会
思考力
30.伝統文化を遊ぶ
31.自国の文化を知り,親しむ
32.多様性を体感する
33.電子メディアとの適切な距離感
34.「不思議」,科学の目の芽生え
自主性・主体性・意欲
50.「基地」空間
51.アフォーダンスの演出
52.遊びの可視化
53.遊びの保存
54.片付けのための工夫
55.遊びの場の保障
56.集中して遊べる空間
自立と自律
22.時間の可視化
23.日課の可視化
24.音で場面や行為を知る
25.流れをデザインする
26.「自分で」を支える
27.着脱の自立への配慮
28.排泄の自立への配慮
29.身近な手洗い場
 
関わる
喜んで話したり
聞いたりする態度
 
38.ショウ&テルの機会
39.仲間の共有
40.保育単位の連携と柔軟性
41.交流の拡がりを誘う空間
42.育ち合いの仕組み
人に対する愛情と信頼感
42.育ち合いの仕組み
46.命の祝福
47.自己の成長の確認
48.生活の振り返りの機会
49.作品の展示
他者大切にする心
協調性
 
43.協働の達成感と喜び
44.集団活動の機会
45.集団のなかでの個の尊重
 
空間把握と身体の把握
57.拡がりのある空間の体験
58.立体的な空間の体験
59.俯瞰する体験
60.安全と危険の感覚
しなやかで健康な身体
61.日常的に身体を動かせる
乳児の環境
62.全身を使って遊べる幼児の環境
63.午睡や休憩での配慮
食への興味と関心
64.調理との関わり
65.食べ物を知る
66.食べ物を育てる体験
 
家庭地域との連携
67.地域の文化と伝統に親しむ
68.地域との関係をつくる
69.保育の時間の共有
70.保護者とつくる環境
71.保護者の活動支援
72.保護者同士の関係をつくる